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VHSは、クロアチアのHSプロダクトが開発したブルパップ式アサルトライフル。設計は"Marko Vuković"が手がけた。2012年までにクロアチア共和国軍全軍のAPS-95を置き換える予定である。 使用弾薬は5.56x45mm NATO弾で、マガジンはNATO標準の30連タイプとなる。また、スタンダードなVHS-D(写真のモデル)に加え、銃身を切り詰めて着剣機構とライフルグレネード発射機構を省略したVHS-Kというバリエーションが存在する。 ちなみに、HSプロダクトはHS2000(アメリカでスプリングフィールド・アーモリーがXDとして販売している)の開発も行っていることから、この開発チームがクロアチア軍向けの新型小火器開発、更新のために活動していることがわかる。 == 概要 == VHS自体の開発は、2005年から始まった。最初に登場した試作品では、IMI タボールAR21のレシーバーと後方フレームに、H&K G36のハンドガードとキャリングハンドルを継ぎ足したような外観だった。しかし、2008年12月に発表された最新モデルでは、突如フランス軍のFA-MAS F1に酷似した形状となり、これがクロアチア軍制式ライフルとしてそのまま採用された。 外観はFA-MASのコピーといっていいほど似通っているVHSだが、構造には若干の違いがある。まず、FA-MASの作動システムがブローバック式であるのに対し、VHSはより実績のあるガス直圧作動式(M16の方式に近い)になっている他、発射速度を減らしている。また、フレーム全体をポリマーとすることで軽量になっており、射手に掛かる反動も軽減されている。近年開発された新型ライフルと同様、キャリングハンドル上部とハンドガード前方にマウントレールを装着することができるが、レールだけを取り付けるのではなく、キャリングハンドルとハンドガードごと交換する。 反面、FA-MASやTAR-21で採用されていた、内部機構を反転することで射手の利き手に対応するシステムは存在しない(レシーバー左側面に排莢口がない)。ただし、これは兵士の射撃姿勢を右利きに矯正することを前提とし、余分な機構を排除して軽量化に勤めたとも考えられる。事実、ボルトハンドルやマガジンキャッチ、セレクターは左右兼用で、ボルトストップは右手の親指で操作できるグリップの左側に配置されている。 元々クロアチア軍は1990年代にIMI ガリル(厳密にはガリルARのコピーである南アフリカのR4)をベースに改良を加えたAPS95というライフルを採用していた。M16やM4と異なり、耐用年数の経過していないライフルが更新される理由は公表されていないが、前述したとおり、すでにクロアチア軍はこの最終試作モデルを制式採用して各部隊への配備が始まっており、最終的に2012年までに6万挺が製造される計画が立てられている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「VHS (アサルトライフル)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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